先に読むと理解が早い
FIG.01 — 見分けチャート(上から当てはめる)
FIG.02 — 状態でわかれる「第一手」
ニキビは「詰まり→炎症→しこり」の段階で見る
「ニキビを治したい」も、いま毛穴がどの段階にあるかで最初の一手が変わる。詰まりから炎症、しこりへと進むほど深くなり、そのぶん痕にも残りやすくなる。下の図は、段階が進むほど深くなっていく流れをまとめたもので、今の状態がどこに当たるかを確かめるための地図として使ってほしい。
白ニキビと黒ニキビは、毛穴が皮脂や角質で詰まった、まだ炎症前の状態で、白く盛り上がるのが白ニキビ、詰まりが酸化して黒い点になったのが黒ニキビだが、どちらも詰まりを取る外用が治療の軸になる。赤ニキビは詰まった毛穴で菌が増えて赤く腫れた状態で、膿を持つと黄ニキビ(膿疱)になり、ここは炎症を抑える治療が軸になる。しこり・嚢腫まで進んだときは、自己判断でつぶしたり触ったりせず、そのまま医師の管理に委ねる段階に入る。
FIG.03 — 活動中のニキビは4段階で深くなる
ニキビ痕は4種類あり、中身は別物
同じ「ニキビ痕」でも、色でとどまるものと、凹凸まで残るものとでは中身も直し方もまるで違う。下の図のように、色ムラ系(赤み・茶色)と立体系(凹み・盛り上がり)の2つに分けて、いま気になっている痕がどちらに近いかを確かめるところから始めるとよい。
赤みは炎症の名残、茶色はメラニンの沈着でシミと地続きの色素だが、いずれも色の変化にとどまる。一方、凹み(クレーター)は深い炎症で肌の土台となるコラーゲンが失われてできる痕で、ダーモペンやフラクショナルなど土台を作り直す治療が要る。盛り上がり(ケロイド)は逆に組織が過剰に増えてできる痕で、色ムラのように放っておいて薄くなることはなく、医師による医療管理の領域になる。
FIG.04 — 痕は「色ムラ系」と「立体系」の2グループ
現場でいちばん多い取り違えは「ニキビか、痕か」
現場でいちばん多い取り違えが、活動中のニキビと痕の混同だ。今も炎症が続いているのに、痕を消す目的でレーザーなどを当てると、火に油で悪化してしまう。まずは活動中の炎症を抑えるのが先になる。
痕の中でも、凹み(クレーター)は赤みや茶色とは全く別物で、土台の治療が要る。「ニキビ痕を取りたい」という相談ほど、今あるのが活動中か痕か、痕ならどの種類かを切り分けて、医師と治療の順番をすり合わせる。
FIG.05 — よくある取り違えの分かれ道
ニキビと痕、攻め方が変わる分岐点
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① 進行中か鎮火後かを最初に切り分ける
今も赤く腫れて新しく出ているなら活動中のニキビで、盛り上がりや赤みが治まって跡だけ残っているなら痕だ。ここを取り違えると、治療方針ごとずれてしまう最初の分岐点になる。
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② 活動中は炎症の深さで段階を追う
白・黒ニキビ(詰まり)から赤ニキビ(炎症)、膿、しこりへと、段階を追うごとに深くなっていく。進むほど痕に残りやすくなり、選ぶ第一手も段階ごとに変わってくる。
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③ 痕は色と凹凸で4つに読み分ける
赤み・茶色・凹み・盛り上がりは、見た目が似ていても中身は別物だ。とくに凹み(クレーター)は自然には戻らないので、赤み・茶色と同列に扱うと対応がずれてしまう。
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④ 凹み・盛り上がりは表面ケアで足りない
クレーターは土台からの治療が要り、ケロイドは医療管理が必要で、赤み・茶色のような表面的なアプローチだけでは対応しきれない。
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⑤ しこり・嚢腫・盛り上がる痕は医師の確定診断へ
深い炎症や盛り上がった痕は自己判断で触らず、見極めと治療方針の確定はそのまま医師に渡す。
→ カウンセラーと医師の役割の違い
YOUR VIEW
あなたの立場で読む
見学の日、処置の説明を聞きながら、活動中のニキビと痕とで案内が分かれているかを確かめてほしい。外用やピーリングと、ダーモペンのような痕治療が同じ枠で語られていたら、その院はまだ段階で診ていない証拠だ。
「今あるのは活動中のニキビなので、まず炎症を抑える治療から。痕の凹みはニキビが落ち着いてから別の治療です」と段階で説明できると、期待値のずれと悪化を防げる。
受付やカウンセリングブースで「ニキビ痕をレーザーで消したい」と言われた場面を思い浮かべてみよう。相手の肌に今も新しい赤みが出ているとしたら、まず断る理由を、活動中/痕・痕の4種類の違いで声に出して説明できるか。凹みやしこりが混じっていたときに、医師へ何を確認するかまで言い切れたら合格だ。
章末クイズ
読み終えた目で、現場の場面を8問。ぜんぶ答えると結果が出ます。
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Q1
カウンセリングで「ニキビ痕をレーザーで消したい」と言われたが、肌をよく見ると新しい赤みが次々出ている。まず何をすべきか?
新しい赤みが次々出ているなら、それはまだ活動中の炎症だ。ここで痕治療のレーザーを先に当てると悪化してしまうので、まず炎症を抑える治療から始めてほしい。痕の凹みや赤みへのアプローチは、炎症が落ち着いてから考えても遅くない。
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Q2
白く盛り上がった詰まりと、黒い点になった詰まり。この2つの違いとして正しいのはどれか?
白ニキビと黒ニキビは、どちらもまだ炎症が始まっていない詰まりの段階だ。違いは詰まりが酸化しているかどうかだけで、白く盛り上がっていれば白ニキビ、酸化して黒い点になっていれば黒ニキビと呼ぶ。ここを炎症性の段階と混同すると、治療の第一手を見誤ってしまう。
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Q3
ニキビが段階を追って深くなっていくとき、正しい順番はどれか?
ニキビは毛穴の詰まりから始まり、炎症が進むほど深くなっていく。詰まり(白・黒ニキビ)から炎症(赤ニキビ)、膿(黄ニキビ)、しこり・嚢腫という順番を頭に入れておくと、今どの段階かを見誤りにくくなる。段階が深いほど痕に残りやすい、という点も合わせて覚えておいてほしい。
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Q4
図の観察メモのケース。まず疑うべきタイプはどれか?
FIG.Q — このケースを見立てる
色は周りの肌とほぼ同じで赤みも茶色みも出ておらず、指で触るとへこみがわかって半年以上そのまま変わっていない。この3点が揃うと、色で目立つ赤みや茶色ではなく、土台のコラーゲンが失われて自然には戻らない凹み(萎縮性瘢痕)だと見立てられる。新しい腫れも出ていないので、活動中の炎症でもない。
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Q5
同じ図のケースについて、スタッフが伝えるべき説明として正しいのはどれか?
同じ図のケースは半年以上変わっていない凹みなので、赤みや茶色のように時間や美白で薄くなるものとは違う。土台のコラーゲンがすでに失われている状態なので、ダーモペンやフラクショナルのように土台から作り直す治療が要ると伝えるのが正しい説明になる。新しい腫れも出ていないケースなので、まず炎症を抑える治療から、という案内も的外れだ。
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Q6
活動中の赤ニキビに、痕治療のダーモペンやレーザーを行うとどうなるか?
活動中の炎症に痕治療の道具を当てるのは、火に油を注ぐようなものだ。悪化を招くので、まず炎症を抑える治療を先に行い、痕へのアプローチは炎症が鎮まってから回してほしい。この順番を守れるかどうかが、現場でいちばん多い取り違えを防ぐ分かれ目になる。
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Q7
患者にしこり・嚢腫や、盛り上がった痕(ケロイド・肥厚性瘢痕)が見えたとき、スタッフが行うべき対応はどれか?
しこり・嚢腫や盛り上がった痕は、深い炎症や過剰な組織の増殖が絡む領域で、見極めと治療方針の確定はスタッフの仕事ではない。自己判断で触れず、そのまま医師に渡すことが患者を守ることにもつながる。
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Q8
見学中、外用薬やピーリングの説明と、ダーモペンのような痕治療の説明が同じ枠で語られていた。この院についてどう考えられるか?
外用やピーリングは活動中のニキビ向け、ダーモペンは痕の凹み向けの治療で、本来は別の枠で案内されるものだ。それが同じ枠で語られているなら、その院はまだ活動中のニキビと痕を段階で分けて診ていない可能性がある。見学のときにこの区別があるかどうかを確かめると、院の見極めに役立つ。
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