読み方ガイド 02

「◯円〜」の正体
広告の値段と会計が違う理由

広告で「3,500円〜」と見て行ったのに、提示された見積もりは10万円台だった——。 美容医療の相談で、いちばんよく聞くすれ違いです。嘘をつかれたわけではありません。 「〜」の中に、いくつかの条件が折りたたまれているだけです。この記事では、その中身を開いていきます。

読み方ガイド 02 美容医療ラボ編集部 初出 2026.06

「〜」に折りたたまれている4つの条件

① いちばん小さい単位の価格。 ボトックスなら「1単位」、シミ取りなら「直径1mm」、脱毛なら「1回分の分割額」。 表示されているのは商品の最小ピースの値段で、あなたが受ける施術はそのピースを何個も使います。 実際にラボの調査でも、料金表のいちばん上にある安い数字と、現実的なメニューの価格には大きな開きがありました。

② いちばん安い「方式」の価格。 同じ施術名でも、院内に松竹梅のメニューがあります。たとえば二重埋没法は、同じクリニックの中に 1万円台のプランと数十万円のプランが並ぶことが珍しくありません。広告に出るのはいちばん安い方式です。 カウンセリングでは「あなたのまぶたには上のプランが向いている」という話から始まることが多い、と知っておくと冷静に聞けます。

③ 条件付きの価格。 初回限定、モニター限定、学生限定、特定院限定、平日限定。条件はだいたい小さい字で書いてあります。 2回目以降の通常価格が倍近いことも実際にあります(ボトックス調査では初回6,600円・通常11,000円という例を確認しました)。

④ 税抜の価格。 これは単純ですが効きます。10%は数万円の施術なら数千円。 しかも同じ料金ページの中で「施術は税抜・麻酔代は税込」のように混ざっているケースを、ラボの調査で実際に確認しています。 数字の横の小さい文字(税込/税抜)は毎回見てください。

FIG. 01 — 「〜」に折りたたまれた4条件

広告 「3,500円 最小単位の価格 × 必要な個数 最安方式の価格 上位プランで増える 条件付き価格 初回・モニターを 外れると増える 税抜表示 +10% 会計の総額 表示の数倍になり得る ※比率は説明用のイメージです。どの条件が付くかは院・施術によります。
図1「3,500円〜」が会計総額になるまで

カウンセリングでの確かめ方

難しい交渉はいりません。聞くことは、実質これだけです。

  • 「私の場合、総額でいくらになりますか?」
  • 「その金額は税込ですか?」
  • この価格の条件(初回・モニター・回数)はありますか? 2回目以降はいくらですか?」
  • 「表示価格のほかにかかる費用(麻酔・薬・指名料)はありますか?」

この4つに、その場ではっきり答えてくれるかどうか。それ自体が、いいクリニックかどうかの判断材料になります。 答えを聞いたら、書面かスクリーンショットで残しておきましょう。

本記事は価格表示の一般的な読み方を整理したもので、特定のクリニックの表示を問題と指摘するものではありません。最低価格表示自体は広く使われている適法な表示方法です。施術の要否・適応は医師にご相談ください。

ねだんは、変わります。

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