ハイフは何ショット必要?
「全顔◯円」の範囲とショット数の読み方
ハイフで迷いやすいのは、施術名ではなく「自分の場合、どこに何ショット打つのか」だ。 同じ「全顔◯円」でも、含まれる範囲・機種・照射数が違えば別の見積もりになる。 広告の数字をそのまま比べる前に、何をそろえて聞けばいいかをデータで整理した。
§1 ハイフの仕組みと「できること・できないこと」
医療ハイフ(High Intensity Focused Ultrasound)は、集束超音波を皮膚の深い層に当てて熱凝固点を作ることで、たるみにアプローチする施術とされている。皮膚を切らずにリフトアップを狙える施術とされる。ただし、効果の出方も持続も個人差が大きい。
ハイフが向くとされるのは「皮膚の支持組織の緩みによるたるみ」。一方、骨格の変化・脂肪の位置・皮膚の質感によるたるみは、ハイフ単独では限界があるとされる。自分のたるみの種類がどれに当たるかは、医師の診察で確認するのが重要だ。
たるみの種類や他の施術との比較については たるみ・シワ治療はどれを選ぶ? も参照してほしい。
「切らないリフトアップ」はあくまで傾向——自分に合うかは診察で確認が必要。
§2 「全顔」の範囲が院ごとに別物
広告の「全顔◯円」は、院ごとに「全顔」の定義が違う。当ラボが大手6院の公式料金ページを調査したところ、その実態は大きく割れていた。
あご下・目元込みを「全顔」とする院もあれば、額・目周りを除くと明記する院もある。さらに「全顔メニューそのものが存在しない」院もあり、その場合は部位の積み上げで全顔相当になる。価格だけ見ても、含まれる範囲が違えば比べようがない。
「全顔」という言葉を揃えて価格を比べることはできない。
FIG. 01 — 院ごとの「全顔」範囲イメージ(概念図)
額を含む院も
額・目周りを除く
§3 ショット数の読み方
医療ハイフの照射量は「ショット数」で表される。同じ「全顔」でも、ショット数が違えば施術の内容が別物になる。
当ラボの調査では、ショット数の数値を公表していたのは6院中2院(一部メニューのみ含む)。公表されている範囲でも、同じ「全顔」で650〜5,000ショットと約8倍の開きがあった。「全顔◯円」という価格だけでは、照射量が比べられない。
ショット数を開示していない院でも、カウンセリングで「何ショット照射しますか、書面でもらえますか」と聞くことは可能だ。回答の質が、その院の透明性を測る指標にもなる。
ショット数なしの「全顔◯円」は、量が比べられない価格。
FIG. 02 — 機種 × 範囲 × ショット数 の3変数構造
§4 機種と承認状況
医療ハイフには、国内で薬事承認を受けた機器と、未承認の機器がある。未承認機器が直ちに危険ということではないが、万が一の健康被害が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度(PMDA)の対象外とされる点は知っておく必要がある。
国内未承認機器を使用している院の中でも、ページ上で「国内未承認(海外認証)」と明記し、承認状況を開示している院がある。当ラボの調査では、6院中1院がこの開示を行っていた。未承認が問題ではなく、開示するかどうかの透明性が、その院の姿勢を示す。
カウンセリングでは「使用機種の国内承認状況を教えてください」と聞くことができる。回答の明確さと、書面(同意書など)に記載されているかを確認してほしい。なお当ページでは特定の未承認機種名は記載しない。
機種名と承認状況を聞かないまま選ぶと、未承認かどうかも分からないまま受けることになる。
§5 値段の幅は約13倍
当ラボが大手6院の公式料金ページを調査したところ、医療ハイフ(全顔1回・通常価格)の最安は19,800円、最高は26万円超(税込換算)と約13倍の幅があった。
ただしこの差は「安い院が悪くて高い院が良い」という単純な話ではない。前述のとおり、含まれる範囲・ショット数・機種・施術者(医師か看護師か)の構成が違うからだ。「安い=コスパが良い」「高い=安心」という判断軸は使えない。
具体的な価格と各院の詳細は ハイフ(医療HIFU)の値段を大手6院で比較【2026年6月調査】 で確認できる。
比べるなら「◯円の中身」から。価格だけを横並びにしても判断材料にならない。
§6 カウンセリングでこのまま聞く質問リスト
そのままコピーして使ってください。
「全顔の範囲はどこからどこまでですか?あご下・目元・額は含まれますか?」
— 院ごとに「全顔」の定義が違う。カウンセリング前に広告で見た価格が何を指すか確認する
「ショット数は何ショットですか?書面でもらえますか?」
— 非公表が多いが聞いて問題ない。書面への記載を求めることができる
「使用機種の名前と、国内薬事承認を受けているかどうかを教えてください」
— 承認状況は施術の同意判断に必要な情報。答えられない・曖昧な院は注意
「施術するのは医師ですか、看護師ですか?」
— 医師・看護師で技術の幅が異なるとされる。誰が施術するか事前に確認する
「私の場合、効果の目安・持続の見込み・起こりうるリスクを教えてください」
— 一般論ではなく「私の場合」として聞く。根拠のない断言をする院は持ち帰って検討する
「追加照射が必要になった場合、1ショット(または1部位)の追加単価はいくらですか?」
— 初回パッケージの外に費用が出ることがある。追加単価を先に聞いておく。
よくある質問
ハイフは何ヶ月くらいもちますか?
持続の目安は一般に6ヶ月〜1年程度とされていますが、皮膚の状態・使用機種・照射量・施術者の技術など多くの要因で変わり、個人差が大きいとされます。「◯ヶ月もつ」と断言できる医師はいません。カウンセリングでは「私の場合の目安と、その根拠は」と聞いてください。
エステハイフと医療ハイフは何が違いますか?
医療ハイフは医師または看護師が施術する医療行為で、より深い層(SMAS筋膜層など)への照射が可能とされています。エステで扱える出力には限界があるとされ、医療機関と同等の施術は期待しにくいとされています。また万が一の有害事象が起きた際の対応体制も、医療機関とエステでは大きく異なります。
痛いですか?麻酔は使えますか?
痛みの感じ方には個人差があり、熱感・チリチリとした刺激感を感じやすいとされています。麻酔(笑気・表面麻酔・静脈麻酔など)のオプションを設けている院もありますが、麻酔の有無・種類・費用は院によって異なります。当ラボの大手6院の麻酔オプション調査(/research/masui-option-tokyo-202606/)も参考にしてください。
何歳から受けるべきですか?
施術の適応年齢は院・機種・目的によって異なり、「◯歳から」という一律の基準はありません。たるみが始まる前の予防目的で受ける方から、進行したたるみへのアプローチとして受ける方まで幅広いものです。「今の自分の状態に照射が向くか」を、医師の診察で確認してください。
ハイフの価格と中身、一緒に整理しよう。
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