たるみ・シワ治療は、どれを選ぶ?
安いハイフと高いハイフの差は、院の良心ではない。当てている機械が違う。 同じ「全顔1回」でも、中央値はシュリンクが46,200円、ウルセラが195,800円——4.2倍ひらく。どちらも公式サイトに出ている値段(2026年9月時点)。 動くと出るシワ、無表情でもある溝、フェイスラインのもたつき。自分がどれに困っているかを決めて、次に何を単位に課金されるのかを知る。値段をくらべられるのは、そのあと。
01まず悩みを切り分ける
「たるみ・シワ」とひとまとめに呼ばれているが、中身は3つに分かれる。動いたときだけ出るシワ、動かなくても残る溝、輪郭のもたつき。効く施術は、この3つで別々になる。
シワとたるみは、別の病気くらい別の問題。
だから最初に決めるのは施術名ではない。ここを取り違えたまま予約すると、お金を払って、効かない。
悩み分類フローチャート
02どの深さに効くか
皮膚は表面から「表皮 → 真皮 → 皮下脂肪 → SMAS筋膜 → 表情筋」と層になっている。SMAS筋膜というのは、皮膚の下で顔を吊っている土台の膜のこと。施術はそれぞれ、届く深さが違う。
届く深さが違えば、使う機械も変わる。同じ「ハイフ」という呼び名でも、機種によって出力も照射の設定も別物で、それがそのまま値段に出てくる。冒頭で見た機種ごとの開きは、この層の絵の中で起きている。
皮膚断面と施術の作用層
※作用層は概念的な整理です。実際の到達深度は機器・製剤・注入量・術者の技術により異なります。同一施術でも機器の種類・照射設定によって層が変わります。
03ダウンタイムと持続の現実
「腫れない」と「長く続く」は、セットでは来ない。ボトックスは腫れないかわりに3〜6か月で切れ、糸リフトは数日から2週間の腫れと引き換えに1年〜1年半もつ(いずれも目安)。どちらが上という話ではなく、次の予定をどこに置けるかという話になる。
変わるまでの時間も揃っていない。その日に変わるのはヒアルロン酸と糸リフト、ハイフは後から追いついてくる(効果実感まで1〜3か月かかることが多いとされる)。鏡を見て「効いていない」と思う時期が、ハイフには一度ある。予定を空けて受けるなら、その1か月ぶんを先に見込んでおく。
ダウンタイム × 持続マップ
041回の値段では、まだくらべられない
「1回いくらですか」だけでは、たるみ治療の値段は決まらない。何を単位に数えているかが、施術ごとに違う。
ハイフは機種で決まる。全顔1回の中央値は、シュリンクが46,200円(14院・45件の掲示)、ダブロゴールドが76,780円(17院・143件)、ウルセラが195,800円(36院・271件)。同じ「ハイフ」の3行に、4.2倍の開きがある(2026年9月時点。各院の公式サイトに出ている価格を当ラボで集計)。カウンセリングで「ハイフです」としか言われなかったら、値段の話はまだ始まっていない。
糸リフトは本数で決まる。1本あたりの中央値は33,000円(17院・79件)。2〜7本のセットで177,600円(13院・61件)、8本以上のセットでは382,000円(10院・82件)まで上がり、いちばん高い掲示で1,369,200円。「糸リフトはいくら」という質問がそもそも成立しないのは、この幅のせい。
費用発生の構造
ヒアルロン酸は製剤名で決まる。アラガン系(ジュビダーム等)の中央値は65,000円で53院・765件。いっぽう、製剤名を書かずに価格だけ出している掲示が30院・150件あり、そちらの中央値は44,000円(2026年9月時点)。21,000円の開きが「その製剤だから」なのか「名前が書かれていないから」なのかは、料金表の側からは読み取れない。製剤名を聞け、という助言に実体があるのはここ。
ボトックスは部位で決まる。同じアラガン社製でも、眉間の中央値は16,500円(9院・11件)、エラは44,000円(9院・44件)で2.7倍ひらく。「ボトックスは安い」という感覚は、たいてい眉間の値段でできている。
そのうえで、年で足す。1回だけを並べると、眉間のボトックス16,500円とシュリンクの全顔46,200円で2.8倍の開き。けれど打ち直す周期が違う——ボトックスは3〜6か月ごと、ハイフは半年〜1年ごと。多いほうで数えれば、年4回で66,000円と、年2回で92,400円。2.8倍あった差が、1.4倍まで詰まる。悩みが違うので置き換えにはならない。ただ「1回いくら」だけで安い高いを決めると、この詰まり方は見えない。
当ラボでの調査結果は 【東京版】アラガン製ボトックス価格調査やほうれい線ヒアルロン酸の値段相場は?大手6院を比較でも読めます(随時更新予定)。
05やめたほうがいいサイン・正直なリスク
どの施術にも「絶対に安全」はない。知らずに受けるより、何が起きうるかを聞いてから受けたほうが、起きたときに動ける。
たるみ治療で気をつけたいのは、カウンセリング室の中で本数とショット数が増えていく流れ。糸リフトは1本の中央値が33,000円、8本以上のセットになると中央値は382,000円で、増やすほど見積もりは桁を変える。ハイフの「今日決めてくれたら」も同じで、当ラボが数えているのは各院が公式サイトに出している値段——その日だけの割引は、そこには残らない。
その日のうちに本数を決めさせる院からは、一度出ること。
施術別リスクと注意サイン
06カウンセリングで、この6つを読み上げる
言い方を考えなくて大丈夫です。カウンセラーはこの種の質問を毎日受けています。スクショでも、コピーでも。
「私の悩みは、たるみですか、シワですか、それともボリューム不足ですか?」
— ここがズレると、効かないものにお金を払うことになる
「この施術のリスクと副作用を教えてください。発生した場合の対処法は?」
— 起きたときの対処法まで答えられるかを見る
「効果を実感できるのはいつ頃ですか?個人差はどのくらいありますか?」
— ハイフは1〜3か月かけて出てくる。「すぐ変わる」を前提に予定を組まない
「この施術は1回で完結しますか?繰り返す場合、次はいつ・いくらになりますか?」
— ハイフなら機種名も一緒に。全顔1回の中央値は、機種で4.2倍ひらく
「表示価格以外にかかる費用はありますか?(初診料・麻酔・指名料等)」
— 表示価格と会計額がずれるのは、たいていこの3つ
「今日決めなくても大丈夫ですか?検討してから連絡してもいいですか?」
— ここで渋る院は、その時点で答えが出ている
たるみ治療のカウンセリング確認6問
よくある質問
たるみに、ボトックスは効きますか?
効くのは、動いたときに出るシワのほうです。皮膚のたるみそのものは、ボトックスでは上がりません。
同じハイフなのに、値段がこんなに違うのはなぜですか?
呼び名が同じでも、当てている機械が別だからです。全顔1回の中央値は、シュリンクが46,200円(14院の掲示)、ウルセラが195,800円(36院の掲示)で、2026年9月時点で4.2倍ひらいています。見積書に機種名が入っていなければ、その値段の根拠はまだ空欄のままです。
ハイフと糸リフトはどちらを先に受けるべきですか?
一般的には「たるみの程度が軽い段階ではハイフ、進行してきたら糸リフト」という使い分けが多いとされています。ただ、糸リフトは本数で値段が動きます。1本あたりの中央値33,000円に対し、8本以上のセットは382,000円(2026年9月時点)。順番も本数も、診察で状態を見た医師の判断になります。
20代でもたるみ治療は必要ですか?
20代でも皮膚の質・生活習慣・骨格で悩みの中身は変わります。たるみだと思っていたものが、脂肪のボリュームや骨格の話だったこともあります。鏡の前で頬を持ち上げて「これが戻ればいい」と思った場所。カウンセリングは、そこを指さすところから始まります。
SNSで見た施術名を、そのまま院で頼んでいいですか?
施術名だけで決めるのは避けたほうが安全です。同じ「ハイフ」でも機器の種類・出力・照射深度は院ごとに違いますし、ヒアルロン酸では製剤名を書かずに価格だけ出している掲示が30院・150件あります(2026年9月時点)。名前で頼んでよいのは、機種名か製剤名まで指定できたときです。
複数の施術を組み合わせることはできますか?
ハイフ+ボトックス、糸リフト+ヒアルロン酸など、組み合わせが行われることはあります。ただし順番と間隔で結果もリスクも変わるとされ、同日にまとめるか日を分けるかは施術によって違います。見積書が1枚で来たら、「どれを、どの順で、何日あけますか」と聞けます。
たるみ治療、土俵をそろえて比べる。
機種と範囲が決まったら、見積もりチェック診断で契約前の確認を済ませられます。
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