施術えらび 01

たるみ・シワ治療はどれを選ぶ?
ハイフ・糸リフト・ヒアルロン酸・ボトックスの違いを図解で整理

AIに聞けば各施術の説明は出てくる。でも「自分の場合はどれか」はAIは答えてくれない——それを絞るための判断材料を、図で整理した。

施術えらび 01 美容医療ラボ編集部 初出 2026.06

§1 まず悩みを切り分ける

「たるみ・シワ」とひとまとめに言っても、原因は3つに分かれる。原因が違えば効く施術も変わる。

シワとたるみは、別の病気くらい別の問題。

最初にやることは施術を選ぶことではなく、自分の悩みがどの分類かを確認すること。

FIG. 01 — 悩み分類フローチャート

あなたの悩みは? 鏡を見て確認してください パターンA パターンB パターンC 表情を動かした時だけ シワが出る 笑う・眉を上げるなど 動的シワ → ボトックス系 無表情でも溝・ くぼみがある ほうれい線・目の下など 静的シワ・ボリューム不足 → ヒアルロン酸系 フェイスラインのもたつき 頬の下がり感 写真で顔が大きく見えるなど たるみ本体 → ハイフ or 糸リフト 複数のパターンが混在することも多い。 「シワのようでたるみも出始めている」場合、複数施術の組み合わせが選ばれることがある。
図1悩みの分類フローチャート — 施術選びはここから始まる
最重要の決め手: 「シワ」と「たるみ」は原因が異なり、効く施術が違います。ボトックスはたるみに効きません。ヒアルロン酸は動的シワを止めません。分類が間違うと、施術を受けても悩みが解決しない可能性があります。

§2 どの深さに効くか

皮膚は表面から「表皮 → 真皮 → 皮下脂肪 → SMAS筋膜 → 表情筋」と層になっている。各施術はそれぞれ異なる層に作用するとされる。

作用層を知ることで、「なぜその施術が効くのか」の論理が見えてくる。

FIG. 02 — 皮膚断面と施術の作用層

浅い 深い 表皮 真皮 皮下脂肪 SMAS筋膜 表情筋 ボトックス 表情筋の動きを抑制 → 動的シワに作用 ハイフ(HIFU) SMAS筋膜に熱 → 収縮・引き上げ効果 糸リフト 皮下組織を物理的に引き上げ+コラーゲン誘導 ヒアルロン酸 真皮〜皮下に充填 → ボリューム・溝を補う ※作用層は概念的な整理です。実際の到達深度は機器・製剤・注入量・術者の技術により異なります。 ※同一施術でも機器の種類・照射設定によって層が変わります。
図2皮膚断面と施術の作用層(概念図)

§3 ダウンタイムと持続の現実

「ダウンタイムが少ない」と「効果が長く続く」は比例しない。マップで位置を確認しておく。

即効性にも差がある: 即時に変わるのはヒアルロン酸と糸リフト、ハイフは後から徐々に効いてくる(効果実感まで1〜3か月かかることが多いとされる)。

FIG. 03 — ダウンタイム × 持続マップ

ダウンタイム 短 ダウンタイム 長 持続 長 持続 短 ボトックス 持続: 3〜6か月の目安 DT: ほぼなし 繰り返し施術が前提 ハイフ 持続: 半年〜1年の目安 DT: ほぼなし〜軽い腫れ 効果実感は1〜3か月後 ヒアルロン酸 持続: 半年〜2年(部位・製剤次第) DT: 数日の腫れ・内出血 即時にボリューム変化あり 糸リフト 持続: 1年〜1年半の目安 DT: 数日〜2週間 引きつれ感が出ることも ※持続・ダウンタイムは一般的な目安です。個人差・機器・術者の技術・注入量によって大きく異なります。
図3ダウンタイム × 持続マップ(目安)

§4 費用は「1回の値段」でなく「年間の構造」で見る

施術によって費用の発生構造が異なる。「1回の値段が安い」は「トータルで安い」ではない。

特にボトックスとハイフは効果が切れるたびに再施術が必要な繰り返し型。年間でいくらかかるかを起点に考える。

FIG. 04 — 費用発生の構造

繰り返し型 ボトックス・ハイフ 効果が切れるたびに再施術 年間の積み上げが重要 都度判断型 ヒアルロン酸・糸リフト 再施術(任意) 溶解・抜去でリセット可能 効果が落ちたと感じたら 再施術のタイミングを決める 相場は院・製剤・照射数・注入量で大きく変わります 当ラボでは価格調査を随時実施中 → 下記リンク参照
図4費用発生構造の比較(繰り返し型 vs 都度判断型)

具体的な金額の断定はここでは行いません。院・製剤・照射数・注入量によって相場は大きく変動します。 当ラボでの調査結果は 【東京版】アラガン製ボトックス価格調査 で確認できます(随時更新予定)。

§5 やめたほうがいいサイン・正直なリスク

どの施術も「絶対に安全」はない。知らずに受けるより、リスクを知った上で受けた方が、いざというときに適切に対処できる。

その場で即決させる院は、一度持ち帰ること。

FIG. 05 — 施術別リスクと注意サイン

ハイフ(HIFU) ▶ 神経損傷・熱傷の報告あり (国民生活センターが注意喚起を公表) ▶ 術者の技術・機器の出力設定に大きく依存 ▶ 効果実感まで時間がかかるため評価が難しい 糸リフト ▶ 引きつれ・左右差が出ることがある ▶ 異物感・痛みが続く場合がある ▶ 糸の種類・本数・挿入角度で結果が変わる ▶ 効果が出ない・戻らないという報告もある ヒアルロン酸 ▶ 血管塞栓(失明・壊死のリスク) 頻度は低いが重大。ヒアルロン酸の溶解剤あり ▶ しこり・凹凸が残ることがある ▶ 注入量・部位・術者の技術に大きく依存 ボトックス ▶ 打ちすぎると表情が硬くなる ▶ 効果は一時的・繰り返しで耐性が出る場合も ▶ まぶた下がり(眼瞼下垂)が出ることがある ▶ 製剤の品質・保管状態によって差がある 共通の注意サイン ▶ カウンセリング当日に即決を迫る ▶ リスクや副作用の説明が一切ない ▶ 「絶対に安全」「確実に効く」などの断定表現 ※リスク情報は一般的な報告の整理です。頻度・重症度は個人・施術環境によって異なります。 ※国民生活センター: 美容医療に関する相談は近年増加傾向とされています(公表資料参照)。
図5施術別リスクと共通の注意サイン

§6 カウンセリングでこのまま聞く質問リスト

そのままコピーして使ってください。

01

「私の悩みは、たるみですか、シワですか、それともボリューム不足ですか?」

— 分類を先に確認する。ここがズレると施術の効果が出ない

02

「この施術のリスクと副作用を教えてください。発生した場合の対処法は?」

— 答えを濁す院は再考

03

「効果を実感できるのはいつ頃ですか?個人差はどのくらいありますか?」

— ハイフは特に「すぐ変わる」は誤解。事前に聞いておく

04

「この施術は1回で完結しますか?繰り返す場合、次はいつ・いくらになりますか?」

— 年間の総費用感を把握する

05

「表示価格以外にかかる費用はありますか?(初診料・麻酔・指名料等)」

— 会計のズレを防ぐ定番の一言

06

「今日決めなくても大丈夫ですか?検討してから連絡してもいいですか?」

— 持ち帰りを断る院はリスクが高い

よくある質問

ハイフと糸リフトはどちらを先に受けるべきですか?

一般的には「たるみの程度が軽い段階ではハイフ、進行してきたら糸リフト」という使い分けが多いとされています。ただし年齢や皮膚の状態によって適切な順番は変わるため、どちらが先か、または組み合わせるかは医師の診察で相談してください。

20代でもたるみ治療は必要ですか?

20代でも皮膚の質・生活習慣・骨格によって悩みの内容は異なります。「たるみ」と感じていても、実際には脂肪のボリュームや骨格の問題であることもあります。まずカウンセリングで「今のお悩みの原因は何か」を確認してから施術の要否を判断するのが、後悔の少ない選択につながります。

AIに聞いた施術名をそのまま院で頼んでいいですか?

AIが提示する施術名はあくまで候補の整理です。同じ「ハイフ」でも機器の種類・出力・照射深度は院ごとに異なり、あなたの状態に適しているかはカウンセリングで確認が必要です。AIの回答を「事前知識」として活用し、院では必ず「この施術が私の状態に適しているか」を聞いてください。

複数の施術を組み合わせることはできますか?

ハイフ+ボトックス、糸リフト+ヒアルロン酸など、組み合わせが行われることはあります。ただし施術の順番や間隔が重要で、誤った組み合わせはリスクを高めることもあるとされます。「組み合わせる場合の順番と間隔を教えてください」とカウンセリングで確認してください。

※このページは一般的な情報をまとめたものです。施術の適応・リスク・費用は医師の診察とカウンセリングで確認してください。効果・持続期間・ダウンタイムには個人差があります。「〜とされる」「〜の目安」という表現は一般的な整理であり、個人に対する医療アドバイスではありません。特定の施術・クリニックを推奨するものではありません。

施術を決める前に、整理しよう。

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