注入編 — CHAPTER 11

ヒアルロン酸フィラー — ブランドと使い分けの体系

ヒアルロン酸フィラー7ブランドを承認状況・仕組み・適応の違いで整理する第11章。同じHAでも架橋技術と承認区分で扱いが変わる理由を解説。

フィラー章のエディトリアルイラスト
Introduction

フィラー

どれも同じヒアルロン酸なのに、なぜ製剤によって値段も持ちも違うのでしょうか。答えは、ヒアルロン酸という素材そのものではなく、その素材をどう加工して安定させるか、そしてその製剤が国内でどんな法的位置づけを得ているかという、二つの軸にあります。

この章では国内の美容医療市場で名前が挙がる主要なヒアルロン酸フィラー7ブランドを、仕組み・適応・承認状況という共通の物差しで並べます。同じ「ヒアルロン酸フィラー」という呼び名の下に、承認を取得した製剤と、医師の個人輸入によって扱われている未承認製剤が混在しているという事実を、まず正確に押さえることがこの章の出発点です。

製剤名を覚えることが目的ではありません。カウンセリングの場でも、現場に配属されてからも、「この製剤はどういう技術で作られていて、どういう承認区分で扱われているか」を自分で読み解けるようになることが、この章のゴールです。

Mechanism

ヒアルロン酸フィラーとは何をしている注入剤か

どの製剤も出発点は同じ、ヒアルロン酸(HA)という、もともと肌や関節に存在する保水成分です。ただしそのままでは体内で分解されやすいため、分子同士を結びつけて安定させる「架橋」という加工を施し、注入しても崩れにくいゲルに仕上げてあります。この架橋の強さ・方法の違いが、製剤ごとの硬さや持続期間の差になって表れます。

架橋技術にはブランドごとに独自の呼び名がついています。ジュビダームビスタの「VYCROSS」、レスチレンの「NASHA」「OBT」、スタイレージの「IPN-Like」、クレヴィエルの高濃度・高密度ゲルなど、名称は異なりますが目的は共通していて、分子をどう結合させれば狙った硬さ・持続期間になるかという設計思想の違いです。

粘度が高く硬いゲルほど骨格に近い部分(頬・顎・こめかみなど)のボリューム形成に向き、粘度が低くやわらかいゲルほど涙袋や唇、細かい表情じわのような繊細な部位に向く、という使い分けがどのブランドにも共通して見られます。この粘度・架橋の設計と、製剤名がどの適応部位を想定しているかをセットで見ると、カタログの違いが読み解きやすくなります。

もう一つ、注入剤としての仕組みとは別に押さえておきたいのが承認区分です。日本で医薬品医療機器等法上の承認を取得している製剤と、取得していない(未承認)製剤が同じ「ヒアルロン酸フィラー」という名前で並んで流通しています。仕組みが似ていても、法的な位置づけはまったく別の話として整理する必要があります。

Catalog

機種・製剤一覧

名称メーカー(国)承認状況主な適応相場
ベロテロ メルツ(Merz Pharma GmbH & Co. KGaA)(ドイツ) 国内未承認
確認日 2026-07-12
額・眉間・目元の小じわ、ほうれい線(法令線)、頬・こめかみの凹み、涙袋、首の小じわ、肌のハリ・保水(スキンブースタータイプ)
クレヴィエル AESTURA(エストラ)社/アモーレパシフィック 皮膚科部門(韓国) 国内未承認
確認日 2026-07-12
鼻筋の形成、顎の輪郭形成、額・こめかみのボリューム、頬骨まわりの補整、ほうれい線の改善、涙袋・唇の形成(プライム)
ジュビダームビスタ アラガン・ジャパン株式会社(アイルランド・アラガン社/米アッヴィ傘下)(アイルランド(米アッヴィ傘下)) 国内承認
確認日 2026-07-12
頬・こめかみ・下顎部などのボリューム(へこみ・くぼみ)の補充(ボリューマXC)、鼻唇溝など中等度~重度のしわ・溝の改善(ボリフトXC)、顔面及び頸部の小じわ等の表面のへこみ修正及び皮膚状態(保水性・弾力性等)の改善(ボライトXC、現スキンバイブ)、成人の顔面におけるボリューム回復・増大目的の皮下または骨膜上深部への注入(ボラックスXC、口唇・眉間・眼窩周囲は適応外)
ニューラミス Medytox(メディトックス)社(韓国) 国内未承認
確認日 2026-07-12
涙袋の形成、唇のボリュームアップ、法令線・ほうれい線の目立ちにくさ、頬・こめかみ・顎などの輪郭形成、額のボリューム補整、目尻など表情ジワの目立ちにくさ
レスチレン(Restylane) ガルデルマ株式会社(Galderma)(スイス) 国内承認
確認日 2026-07-12
ほうれい線(鼻唇溝)などの中等度〜重度のしわ改善、マリオネットライン(口角下のしわ)の改善、涙袋(ティアトラフ)への注入、頬・輪郭のボリューム形成・リフトアップ(リフトリド)、小じわの改善
スタイレージ Laboratoires VIVACY (ヴィヴァシー社)(フランス) 国内未承認
確認日 2026-07-12
ほうれい線などの深いシワ、口周りや目元の細かいシワ、頬・輪郭のボリューム補正、肌のハリ・うるおい改善(スキンブースター用途の製品ライン含む)
テオシアル Teoxane SA(テオキサン、スイス・ジュネーブ)(スイス) 国内未承認
確認日 2026-07-12
表情じわ・小じわの改善、唇のボリュームアップ、涙袋形成、頬・輪郭のボリューム形成、ほうれい線の改善
Entries

機種・製剤の解説

ベロテロ

国内未承認 確認日 2026-07-12

架橋(かきょう=分子同士を結びつけて安定させる加工)ヒアルロン酸を「CPM(多重高密度マトリクス)」という独自技術でゲル化した注入剤。皮膚の凹みやしわの部分に注入して物理的にボリュームを補う仕組み。派生製剤のベロテロリバイブは架橋ヒアルロン酸とグリセロールを配合した処方。

承認状況:PMDA承認品目としての一次記録は確認できず。美容クリニックの説明ページ(med.augarten-japan.com)は「ベロテロシリーズは日本では未承認医薬品に分類される」「国内では医薬品副作用被害救済制度の対象外」と明記し、メルツ社正規ディストリビューター経由の医師個人輸入・自由診療として扱われている。城本クリニック・湘南美容クリニック・表参道美容外科クリニックのページにも国内薬事承認の記載はなく、ジュビダーム(アラガン)やレスチレン(ガルデルマ)のような厚労省/PMDA承認取得の言及は確認できなかった。

ベロテロは独自技術「CPM(多重高密度マトリクス)」で架橋ヒアルロン酸をゲル化した製剤で、額・眉間から頬のくぼみ、涙袋、スキンブースター用途まで幅広いラインナップを持ちます。米国FDAは2011年にBelotero Balanceを承認しており、承認前から英国・ドイツ・イタリアなど複数の欧州国で美容用途の承認を得ていたとメーカー発表にあります。

一方で国内では、複数の美容クリニックの説明ページが「日本では未承認医薬品に分類される」と明記しており、PMDA承認品目としての記録も確認できていません。海外での承認実績の厚みと、国内での承認区分は別の軸として見る必要がある典型例です。

出典

クレヴィエル

国内未承認 確認日 2026-07-12

ヒアルロン酸(肌や関節に元々ある保水成分)を架橋(分子同士を結合させて崩れにくく加工)した高濃度・高密度ゲルを皮下に注入し、鼻筋や顎の輪郭を形づくる。製品によりヒアルロン酸濃度が異なり(コントア50mg/ml、プライム33mg/ml)、硬さ・持続期間が使い分けられる。

承認状況:TCB東京中央美容外科の施術ページ(aoki-tsuyoshi.com/cleviel)が「クレヴィエルは、医薬品医療機器等法上、未承認の医薬品です」と明記。一方、アイシークリニック・城本クリニックのページには未承認表記は確認できなかった(再訪問で確認)。PMDA上の承認情報・未承認薬データベースにもクレヴィエル固有の記載は確認できず、国内では医師の個人輸入等により提供されているとみられる。

クレヴィエルは高濃度・高密度のヒアルロン酸ゲルで、鼻筋や顎の輪郭形成を中心に、額・こめかみ・頬骨まわり、涙袋・唇まで製品(コントア/プライム)によって使い分けるラインです。韓国MFDSの承認とEU CEマーキングの取得がクリニック側の説明で言及されています。

国内の承認状況については情報が割れており、TCB東京中央美容外科は「未承認の医薬品」と明記する一方、アイシークリニックや城本クリニックのページにはその表記が確認できませんでした。同じ製剤でもクリニックによって説明の丁寧さに差があるため、未承認表記の有無だけで安心・不安を判断せず、自分でも確認する姿勢が実務では求められます。

出典

ジュビダームビスタ

国内承認 確認日 2026-07-12

高分子量と低分子量のヒアルロン酸(HA、皮膚に元々ある保水成分)を独自技術「VYCROSS」でより強く結合させた注入材で、注入部位に体積(ボリューム)を補う。製品によって粘度や架橋の強さを変え、くぼみの補充からしわ・小じわの改善、肌質感の改善まで使い分ける設計になっている。

承認状況:ボリューマXC(承認番号22800BZX00338000、2016年9月9日、中顔面・下顎部・こめかみの減少したボリューム増大が適応、出典atpress)。ボリフトXC(23000BZX00159000、2018年6月1日、顔面の中等度~重度のしわ・溝の修正が適応、出典atpress)。ボライトXC(承認日2020年12月、顔面及び頸部の小じわ等の表面のへこみ修正及び皮膚状態の改善が適応、発売2022年1月24日、出典prtimes/アラガン・ジャパンプレスリリース。このプレスリリースには承認番号の記載は確認できなかった)。ボラックスXC(承認番号30200BZX00254000、承認日2020年8月4日、適応は成人の顔面のボリューム回復・増大目的の皮下/骨膜上深部注入、口唇・眉間・眼窩周囲は適応対象外、出典atpress)。製品ラインごとに承認適応部位・目的が異なるため、適応外の部位への使用は各製品の承認範囲外(オフラベル)となり得る。なお、ボライトXCは複数クリニック解説記事によれば近年「スキンバイブ by ジュビダームビスタ®」へ販売名が変更されており(成分は変更なしとされる)、アラガン公式のプレスリリース原本では本調査時点で未確認のためこの点はconfidence medium。

ジュビダームビスタは、この章で唯一「製品ラインごとに個別の承認番号・承認日・適応」が確認できたシリーズです。ボリューマXC(頬・下顎・こめかみのボリューム)、ボリフトXC(中等度〜重度のしわ・溝)、ボライトXC(小じわ・肌質感、現スキンバイブ)、ボラックスXC(顔面ボリューム回復、口唇・眉間・眼窩周囲は適応外)と、製品ごとに承認範囲が細かく分かれています。

架橋技術「VYCROSS」で高分子量・低分子量のHAを結合させ、粘度違いで適応を分けている設計です。承認済みブランドであっても、どの製品がどの部位に承認されているかは別問題で、適応外の部位に用いればオフラベル使用になり得る点は、承認済みブランドを見るときの基本の読み方として押さえておきたいところです。

出典

ニューラミス

国内未承認 確認日 2026-07-12

ヒアルロン酸(肌のうるおいを保つ体内成分)を架橋加工して分解しにくくした注入剤で、皮膚の下に注入して体積を補うことでボリューム・輪郭の変化やシワの目立ちにくさを狙う。粘度違いの複数ラインナップ(ライト/スタンダード/ディープ/ボリューム)があり、部位や目的に応じて使い分けられる。

承認状況:ノア美容クリニックが承認状況欄で「日本国内未承認」と明示。医師が医療機関の責任下でMedytox社等から個人輸入し自由診療で使用している。PMDA医療機器承認品目一覧にも該当記載は確認できなかった。

ニューラミスは韓国メーカー製で、ライト/スタンダード/ディープ/ボリュームという粘度違いのラインナップにより、涙袋・唇から頬・こめかみ・顎の輪郭形成まで幅広くカバーする設計です。韓国では韓国食品医薬品安全処(KFDA)の承認・販売許可を取得しています。

国内ではノア美容クリニックが承認状況欄で「日本国内未承認」と明示しており、医師が医療機関の責任のもとで個人輸入し自由診療で使用する枠組みで扱われています。手頃な価格帯として比較記事に定番的に登場する製剤ですが、価格帯の手頃さと承認の有無はまったく別の軸である点は教材として押さえておきたいところです。

出典

レスチレン(Restylane)

国内承認 確認日 2026-07-12

非動物由来のヒアルロン酸(HA、肌の水分保持に関わる多糖体)を化学架橋で安定化させたゲルで、真皮に注入して組織にボリュームを与える医療機器。旧来品(リド/リフトリド)はNASHA技術、新製品(ディファイン/リファイン、2025年承認)はOBT技術という異なる架橋・製法で作られている。

承認状況:高度管理医療機器「ヒアルロン酸使用軟組織注入材」としてガルデルマ株式会社が製造販売承認を取得。承認番号は22700BZX00177000(リド)、22700BZX00178000(リフトリド)、30700BZX00281000(ディファイン)、30700BZX00282000(リファイン)。この4承認番号はrestylanejapan.jp公式ページとGalderma公式プレスリリースの双方で確認済み。PMDA添付文書原本はWebFetchで内容確認できず出典から除外した。承認済み4製品以外の未承認レスチレン製品(海外流通品、サブキュー等)が国内クリニックで使用されている場合はunknown/未承認の可能性があるため製品名の確認が必要。

レスチレンは、この章でジュビダームビスタと並んで承認取得が確認できたブランドです。リド・リフトリド・ディファイン・リファインの4製品それぞれに承認番号があり、ほうれい線などのしわ改善から涙袋、頬・輪郭のボリューム形成まで用途が分かれています。

1996年に世界初のCEマーク(非動物由来ヒアルロン酸注入剤として)を取得し、2004年に米国FDA承認を得た老舗ブランドという経緯も特徴です。旧来品はNASHA技術、新製品はOBT技術という異なる架橋・製法が使われており、同一ブランド内でも世代によって設計が変わっている点は、ブランド名だけで一括りにできない好例といえます。

出典

スタイレージ

国内未承認 確認日 2026-07-12

架橋(分子同士を結合させて安定させる技術)したヒアルロン酸(肌の水分保持に関わる成分)を皮膚に注入しボリュームを補う製剤。ヴィヴァシー社独自のIPN-Like技術(2種以上の架橋ヒアルロン酸鎖を弱い結合で組み合わせる方法)を用いており、酸化を抑えるマンニトール配合が特徴とされる(この点はメーカー製品サイト等の記載に基づくもので、今回WebFetchしたIPN-Like技術説明ページ自体には言及がなかった)。

承認状況:国内の薬機法上の承認・認証は確認できず。コムロ美容外科の未承認医薬品リスト(日本国薬機法上の認証・承認を得ていないものと明記されたセクション)に「スタイレージS」の記載を確認。クリニック側は医師の個人輸入(海外からの並行輸入)により導入し、未承認医薬品等である旨を明示する形で提供している。

スタイレージはフランスのヴィヴァシー社製で、独自技術「IPN-Like」により2種以上の架橋ヒアルロン酸鎖を弱い結合で組み合わせる設計です。深いしわから細かいしわ、ボリューム補正、肌のハリ改善まで幅広い製品ラインを持ちます。

国内の薬機法上の承認は確認できず、コムロ美容外科の未承認医薬品リストにも明記されています。EU域内でのCEマーク取得はクリニック側の説明で言及されていますが、公的な一次資料での裏付けは今回確認できていません。海外での流通実績とは別に、国内では未承認製剤として扱われている点を踏まえて情報を読む必要があります。

出典

テオシアル

国内未承認 確認日 2026-07-12

ヒアルロン酸(皮膚に元々あるうるおい成分)をゲル状に加工し、しわの部分やボリュームが足りない部分に注入して満たす製剤。製品ラインによりヒアルロン酸濃度や粒子の大きさが異なり、部位(表情じわ・唇・涙袋など)に応じて使い分けられる(共立美容外科仙台院の紹介ページで確認)。

承認状況:PMDA/厚労省の承認品目一覧での該当製品の掲載は確認できず、国内薬事承認は無いと判断。テオシアル固有の『未承認医薬品である旨』の説明文言は本調査のソースでは直接確認できなかった(共立美容外科仙台院ページに未承認表記なし、senshin-clinicページはテオシアルへの言及自体なし、masatsuka-hp.jpは403で内容未確認のため引用不可)。国内クリニックがヒアルロン酸フィラーを医師の個人輸入により自由診療で扱う一般的な運用(厚労省の個人輸入注意喚起)から未承認と整理しているが、テオシアル固有の公的な未承認明示文書は本調査では特定できていない。

テオシアルはスイスのTeoxane SA製で、製品ラインによりヒアルロン酸濃度や粒子の大きさを変え、表情じわ・唇のボリューム・涙袋・輪郭・ほうれい線まで部位に応じて使い分ける設計です。

国内の薬事承認は確認できておらず未承認と整理されていますが、テオシアル固有の「未承認医薬品である旨」を明示した文書は今回の調査では特定できていません。この章の7ブランドの中でも、公的な確認情報が特に手薄な製剤であり、現場では個別に最新の承認状況を確認する姿勢がより強く求められます。

出典
Guide

承認・未承認をどう読むか

この章で扱う7ブランドのうち、国内での製造販売承認が確認できたのはジュビダームビスタとレスチレンの2系統のみです。残るベロテロ・クレヴィエル・ニューラミス・スタイレージ・テオシアルの5ブランドは、国内の薬機法上の承認記録が確認できず、未承認として扱われています。

未承認であること自体は違法ではありません。医師が自らの責任のもとで海外から個人輸入し、自由診療として提供する枠組みが広く用いられています。ただし、クリニックがこうした未承認製剤を広告する場合は、未承認である旨・入手経路・国内承認品の有無・海外の安全性情報を明示する限定解除の要件を満たす必要があるとされ、これを欠いた説明は教材としても実務としても問題があります。

注意したいのは、同じ製剤についてクリニックごとに説明の丁寧さが異なる場合があることです。クレヴィエルのように、ある院は未承認と明記し、別の院はその記載がないというケースが実際に確認されています。読み手・働き手のどちらの立場でも、一つの情報源だけで承認状況を判断しない姿勢が必要です。

Guide

承認済みブランドでも「どの部位に承認されているか」は別問題

承認取得の有無を確認したら、次に見るべきは「その承認がどの部位・どの適応に対するものか」です。ジュビダームビスタは製品ライン(ボリューマ・ボリフト・ボライト・ボラックス)ごとに承認された適応部位が異なり、ボラックスXCは口唇・眉間・眼窩周囲が適応対象外とされています。

レスチレンも同様に、リド・リフトリド・ディファイン・リファインという4製品それぞれに承認番号と適応部位が個別に定められています。承認済みブランドという括りだけで安心せず、「その製品がその部位に承認されているか」まで踏み込んで確認する視点が、承認済み製剤を扱う上でも欠かせません。

Guide

海外承認と国内承認は別の話

ベロテロやニューラミス、スタイレージのように、海外での承認・認証実績がアピールされている製剤であっても、それは国内の承認状況とは別の話です。海外で広く使われている実績は製剤の来歴として意味を持ちますが、国内で承認を取得しているかどうかの判断材料としては別軸で見る必要があります。

この区別を曖昧にしたまま「海外で承認済みだから安心」という説明をしてしまうと、限定解除で求められる正確な情報提供から外れてしまいます。海外承認の有無と国内承認の有無は、常に分けて確認し、分けて説明する習慣を持つことが実務上のポイントです。

Counseling

来院前・現場配属前に確認しておきたい視点

  • カウンセリングシートに書かれた製剤名を、承認品か未承認かでまず仕分ける習慣をつける(院内資料に「未承認」の明記があるかを確認する)
  • 未承認製剤の場合、同意書に「未承認である旨」「入手経路(医師の個人輸入)」「国内承認品の有無」「海外の安全性情報」が明示されているかを確認する
  • 同じ「ヒアルロン酸フィラー」でも粘度・架橋方法・ライン展開(涙袋用・輪郭用など)で適応部位が分かれることを踏まえ、希望部位と製剤の設計が対応しているかを聞く
  • 承認品であっても、製品ラインごとに承認適応部位が決まっている(例: 頬向けの製剤を眉間に使うなど)ことを理解し、適応内か適応外かを確認する視点を持つ
  • 価格の高低だけで製剤を比較せず、架橋技術・粘度・持続期間の設計差を踏まえて「なぜこの製剤が選ばれているか」を尋ねる
  • 働き手としては、院がどの製剤をどの承認区分で扱っているかをカルテ・同意書のフォーマットで日常的に確認できる体制かをチェックする
FAQ

よくある質問

「ヒアルロン酸フィラー」と名がつけば、どれも同じように扱ってよいのですか。
名称は同じでも、架橋技術・粘度・承認区分は製剤ごとに異なります。今章で扱う7ブランドのうち承認取得が確認できたのはジュビダームビスタとレスチレンの2系統のみで、残る5ブランドは国内未承認として扱われています。同じカテゴリ名でひとくくりにせず、製剤ごとの承認状況と適応範囲を個別に確認する視点が必要です。
未承認のヒアルロン酸フィラーは違法なのですか。
違法ではありません。医師の責任のもとで個人輸入し、自由診療として提供する枠組みが国内では広く用いられています。ただし、クリニックが広告表示を行う際は、未承認である旨・入手経路・国内承認品の有無・海外の安全性情報を明示する限定解除の要件を満たす必要があるとされています。
承認済みの製剤なら、どの部位に注入しても問題ないのですか。
そうとは限りません。ジュビダームビスタやレスチレンのように、製品ラインごとに承認された適応部位・目的が個別に定められているケースがあります。同一ブランド内でも製品によって適応範囲が異なるため、承認済みかどうかと、その製品がどの部位に承認されているかは分けて確認する必要があります。
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関連ページ

Sources

章の出典

  1. ベロテロヒアルロン酸の値段と種類の選び方ガイド(Augarten Japan(美容医療メディア)、確認日 2026-07-12)
  2. ベロテロの種類 | ヒアルロン酸注入なら城本クリニック(城本クリニック、確認日 2026-07-12)
  3. MERZ AESTHETICS ANNOUNCES FDA APPROVAL OF BELOTERO BALANCE DERMAL FILLER(PR Newswire(Merz Aesthetics)、確認日 2026-07-12)
  4. ベロテロリバイブ|美容皮膚科なら湘南美容クリニック【公式】(湘南美容クリニック、確認日 2026-07-12)
  5. クレヴィエルの種類 | ヒアルロン酸注入なら城本クリニック(城本クリニック、確認日 2026-07-12)
  6. クレヴィエルとは?鼻・鼻先や顎の形成に特化したヒアルロン酸|アイシークリニック(アイシークリニック、確認日 2026-07-12)
  7. クレヴィエル | 美容整形はTCB東京中央美容外科(TCB東京中央美容外科、確認日 2026-07-12)
  8. AESTURA | アモーレパシフィック(アモーレパシフィック、確認日 2026-07-12)
  9. 肌質改善*を目的とした新たなヒアルロン酸注入材「ジュビダームビスタ ボライト XC」発売開始(アラガン・ジャパン株式会社(PR TIMES配信)、確認日 2026-07-12)
  10. ヒアルロン酸使用軟組織注入材「ジュビダームビスタ ボリューマ XC」12月12日発売(アラガン・ジャパン株式会社(atpress.ne.jp配信)、確認日 2026-07-12)
  11. ヒアルロン酸使用軟組織注入材「ジュビダームビスタ ボリフト XC」日本で製造販売承認を取得(アラガン・ジャパン株式会社(atpress.ne.jp配信)、確認日 2026-07-12)
  12. アラガン・ジャパンは、ヒアルロン酸使用 軟組織注入材を開発 日本での製造販売承認を、2020年8月4日に取得(ボラックスXC)(アラガン・ジャパン株式会社(atpress.ne.jp配信)、確認日 2026-07-12)
  13. ニューラミス(ヒアルロン酸の種類) | 城本クリニック(城本クリニック、確認日 2026-07-12)
  14. 未承認医薬品について(ニューラミス記載あり) | ノア美容クリニック 飯田橋院(ノア美容クリニック、確認日 2026-07-12)
  15. ニューラミスとは?人気のヒアルロン酸製剤を解説 | ヘアケアクリニック(ヘアケアクリニック、確認日 2026-07-12)
  16. ニューラミス(ヒアルロン酸注射) | 注入専門 フィラークリニック(フィラークリニック、確認日 2026-07-12)
  17. レスチレン® リド | Restylane Japan(ガルデルマ株式会社(Restylane Japan公式)、確認日 2026-07-12)
  18. レスチレン シリーズの種類 | ヒアルロン酸注入なら城本クリニック(城本クリニック、確認日 2026-07-12)
  19. Galderma Expands Restylane Portfolio in Japan With Launch of OBT Hyaluronic Acid Injectables Restylane Defyne and Refyne(Galderma、確認日 2026-07-12)
  20. レスチレン® ヒアルロン酸使用軟組織注入材について | Restylane Japan(ガルデルマ株式会社(Restylane Japan公式)、確認日 2026-07-12)
  21. 13種類あるスタイレージというヒアルロン酸の効果的な使い方 | 五本木クリニック(五本木クリニック、確認日 2026-07-12)
  22. スタイレージ(Stylage:VIVACY社製) | 施術一覧 | 宝塚ヒルズクリニック(宝塚ヒルズクリニック、確認日 2026-07-12)
  23. IPN-Like Technology | Hyaluronic acid-based medical device | Vivacy(Laboratoires VIVACY、確認日 2026-07-12)
  24. 未承認薬・機械について|大阪心斎橋のコムロ美容外科(コムロ美容外科、確認日 2026-07-12)
  25. 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ(厚生労働省、確認日 2026-07-12)
  26. ヒアルロン酸:テオシアル | 共立美容外科仙台院(共立美容外科仙台院、確認日 2026-07-12)
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