読み方ガイド 04

クマ取りは、どこから決める?

「取れると思ったのに変わらなかった」「逆にひどくなった気がする」
クマ治療の後悔は、ほぼ例外なく「自分のタイプと施術が噛み合っていなかった」に行き着きます。

クマ取りは、どこから決める?のイメージイラスト
読み方ガイド 04 美容医療ラボ編集部(美容ナース・元施術室勤務) 初出 2026.06 最終更新 — 2026-09-04
先に結論: 「クマ取り」という施術名から入らないこと。診察室では、影・血色・色素のどれが主因か、それが混ざっていないか、取る・足す・移すのどれで進めるのか——この順に、言葉で説明してもらいます。 ここが決まると、値段の桁も決まります。脱脂だけなら掲示価格の中央値188,000円、脂肪注入まで含むセットなら530,000円。説明が曖昧なまま当日契約しない。それが、いちばん現実的な後悔予防です。

そのクマは、何でできている?

鏡の前で、目の下の皮膚をそっと下に引いてみます。影が薄くなるなら、飛び出した脂肪やたるみが作っている影。引いても変わらず、寒い日や寝不足の翌朝に青紫が濃くなるなら、透けている血の色。色が皮膚と一緒に動くなら、色素です。

見た目は似ていても、もとは別々です。もとが違えば、効く施術も、かかる値段も変わります。判別の第一歩は、鏡の前で踏めます。

黒クマ・影クマ

原因: 眼窩脂肪の突出・皮膚のたるみによる影

引くと薄くなります。まぶたの裏から脂肪を取る経結膜脱脂、へこみに足す注入、位置を移すハムラ。手術の話になりやすいのが、このタイプです。

青クマ

原因: 目の下の皮膚が薄く、血管・血行が透けて見える

寒い朝や寝不足の翌日に濃くなります。血のめぐりを助ける施術と、薄い皮膚にハリを足す注入が中心。脂肪を取る手術は、このタイプには向きません。

茶クマ

原因: メラニン色素・摩擦など

引いても、色が皮膚と一緒に動きます。色素を薄くするレーザーや光治療、美白の外用・内服が受け皿。脂肪を取っても、茶色は残ります。

タイプ判別フロー

引っ張る・色・動きの3問でタイプを絞る(目安) Q1 引っ張ると 薄くなる? 上を向いても同様 はい 黒クマ・影クマ たるみ・脂肪の影 経結膜脱脂が主な選択肢 いいえ Q2 青紫っぽく 冷えで濃くなる? 寝不足・寒さで変化 はい 青クマ 皮膚が薄く血色が透ける 血行改善・ハリ補強 いいえ Q3 茶色く、引っ張っても 色が皮膚と動く? こすりすぎ・色素系 はい 茶クマ メラニン色素・摩擦 レーザー・美白外用 いいえ 混在・ 判別困難 → 診察へ ※セルフチェックは目安です。タイプの確定・施術の適応は医師の診察で確認してください。 ※複数のタイプが混在するケースもあります。
図1クマのタイプ判別フロー(目安)
注意: 2つ以上のタイプが混ざっていることは、珍しくありません。鏡の前の答え合わせは目安まで。診察では「影が何割、色素が何割か」まで聞けると、このあと出てくる施術名の理由が見えます。

取る・足す・移す — 術式で、値段の桁が変わる

「クマ取り」という一語の中に、やることの違う手術がいくつも入っています。脂肪を取るのか、足すのか、位置を移すのか。当ラボが31院・345件の掲示価格を集めたところ(2026年9月時点)、値段の桁が動くのはこの分かれ目でした。

経結膜脱脂 — まぶたの裏から、取る
黒クマの本命です。掲示価格の中央値は188,000円(30院)。真ん中の半分は88,000円から262,500円に収まり、下は55,000円、上は595,000円まで伸びます。この値段の土台にあるのは、脱脂を何ヶ所するか。大手6院の価格調査では、箇所数を料金ページに書いていたのは2院だけでした。品川美容外科は1ヶ所58,000円と3ヶ所88,000円(美肌注射2cc付き)を分けて掲示していて、同じ3ヶ所どうしで並べ直すと88,000円と113,000円。数える単位をそろえると、幅はここまで縮みます。腫れと内出血は1〜2週間が目安です。

脂肪注入・ヒアルロン酸 — へこみに、足す
取るだけでは平らにならない目の下に、ボリュームを戻します。脱脂と組み合わせたセットの中央値は530,000円(13院)。脱脂だけの188,000円に対して、約2.8倍です。総額をいちばん大きく動かすのはここで、しかも当日に決まることがあります。セットの金額を料金ページに置く院もあり、城本クリニックは脱脂198,000円とセット330,000円を並べて掲示していました。

注入だけで進む道もあります。注入・再生注射の中央値は93,000円(11院)。ただし「注入」の一語は、中身を言っていません。スネコスは中央値55,000円(4院)、ヒアルロン酸は88,000円(6院)、PRP(自己血小板)は576,000円(3院)。薬剤名の入っていない見積書は、まだ値段が決まっていません。

裏ハムラ・表ハムラ — 取らずに、移す
脂肪を取り除くのではなく、へこんだところへ移す手術です。中央値は裏ハムラが440,000円(17院)、皮膚も切る表ハムラが526,900円(18院)。脱脂の188,000円とは、別の帯にいます。それでも「脱脂ではへこむ」と言われた人に提案されるのは、こちらです。余った皮膚そのものを切る皮膚切除・たるみ取りは中央値250,000円(13院)で、これはまた別枠。大手6院で裏と表を分けて出していたのは東京美容外科の1院だけで(裏220,000円・表308,000円)、ほかは「クマ取り」の一語でした。

色を薄くする側の施術は、ここでは短く済みます。

  • レーザー・光治療 — 茶クマの色素に。青クマ・黒クマには届きません。
  • ハイフ(HIFU)・たるみ治療 — 皮膚のゆるみが作る軽い影に。脂肪の突出が主因なら変わりません。
  • 美白の内服・外用 — 茶クマの補助。単独では穏やかで、他と組み合わせるのが普通です。

どの術式でも、表示価格の外側に「眠る麻酔」(静脈麻酔)が置かれることがあります。大手6院で別料金と明記していたのは3院で、31,900円・38,500円・55,000円。局所麻酔は込みと書く院がある一方、静脈麻酔の項目が料金ページに見当たらない院も2院ありました。院どうしの差が数万円しかないところでは、麻酔ひとつで安い順が入れ替わります。

取るか、足すか、移すか。値段の桁は、ここで決まります。

施術 × クマタイプの対応マトリクス

施術の選択肢 黒クマ 青クマ 茶クマ ダウンタイム目安 経結膜脱脂 眼窩脂肪除去(手術) × × 内出血・腫れ1〜2週間 脂肪・ヒアルロン酸注入 へこみ補正・くぼみ × × 数日〜1週間程度 レーザー・光治療 色素へのアプローチ 種類により数日〜1週間 ハイフ(HIFU) たるみ治療 × × 赤み数時間〜1日程度 美白内服・外用剤 色素系の補助 × × ほぼなし(補助的) ○効果的/△限定的・補助/×非適応の目安。脱脂は両目58,000〜458,000円(大手6院調査・2026年6月)。最新は各院で確認。
図2施術 × クマタイプの対応(○効果的/△限定的/×非適応の目安)

カウンセリングでは、この順に聞く

聞く順番があります。上から順に、そのまま口に出せる形にしました。5つ揃わないうちは、その日に契約しないこと。

  • 「私のクマは、影・血色・色素のどれが主因ですか」 — 2つ以上が混ざっていることは珍しくないので、「どれが何割か」まで聞けると、次に出てくる施術名の理由が見えます。
  • 「その施術を私に出す理由は何ですか」 — 脱脂だけで平らになるのか、注入も要るのか。ここで総額が188,000円から530,000円へ動きます。当日に「やっぱりセットで」と変わるのを防ぐ質問でもあります。
  • 「腫れと内出血は、いつまで残りますか」 — 脱脂なら1〜2週間が目安。ただし最終的な形は3〜6か月後です。予定から逆算するなら、その2つの日付を両方とも押さえておきます。内出血のあとに茶色い色みが残る色素沈着が出ることもあるので、引くまでの見込みも一緒に聞いておきます。
  • 「取りすぎたら、戻せますか」 — 戻す手段(脂肪注入・ヒアルロン酸)と、その費用を今日のうちに。修正が有料か無料かは、契約する前にしか聞けません。
  • 「この値段には、何が入っていますか」 — 何ヶ所の脱脂か、眠る麻酔は込みか、初診料と薬代は別か。分割なら金利を含めた総支払額。表示価格と見積書は、たいてい違う数字です。

その場で答えを出させる院より、答えを持ち帰らせてくれる院。

カウンセリングで確認する5点

当日契約しないために、5点が揃うか確認する タイプ判断 判断の根拠 施術の理由 タイプに合うか ダウンタイム 腫れ・内出血 修正可能性 再手術・戻し方 総額 追加費用込 タイプ確定・適応・リスクが曖昧なまま当日契約しない ※ 本文の「次の5点」を、医師に確認するチェック順として整理。
図3クマ取り前の確認5点 — タイプ・施術理由・経過・修正・総額をそろえる。

後悔は、起きる順にやってくる

クマ取りの後悔は、思い出したように起きるのではなく、決まった場所で待っています。タイプを決める前、カウンセリング室、契約の当日、そして術後3〜6か月。その順に並べます。

  • 「タイプが違ったのに、違う施術をした」 — 青クマや茶クマに脂肪除去をしても、影は減りません。施術名から入って、タイプの確定を飛ばす。後悔のいちばん大きな入口が、ここです。
  • 「脂肪を取りすぎて、へこんだ」 — 経結膜脱脂で取りすぎると、涙袋が痩せてへこんで見えることがあります。「どのくらい取るのか」「取りすぎたらどう戻すのか」を、契約の前に言葉で残してもらいます。取りすぎは戻せます。ただし、もう一度お金がかかります。
  • 「1院だけで決めてしまった」 — 手術を伴うクマ取りは、最低2院。診断が一致すれば、確信を持って進められます。ズレたら、3院目に委ねます。
  • 「見積もりが、聞いていた値段と違った」 — 掲示されているのは脱脂だけの値段です。そこに眠る麻酔が31,900〜55,000円、注入まで足せば総額は188,000円から530,000円へ。当日の見積書で初めて全部が見える院があります。当日いちばん動くのは、施術ではなく総額です。
  • 「完成まで時間がかかると知らなかった」 — ダウンタイム明けが最終形ではありません。むくみが落ち着く3〜6か月後が、最終確認の目安です。大事な予定は、そこから逆算して置きます。

手術のあとで動かせるものは、多くありません。動かせるのは、椅子に座っている間だけです。

フェーズ別・後悔の防ぎ方

各フェーズで先に手を打てば、後悔は防げる 1 タイプ確定 最初のステップ 防ぐ後悔: 「タイプが違ったのに違う施術をした」 → セルフチェックは目安、診察でタイプを確定してから施術名を決める 2 カウンセリング 取る量と 院数を詰める 防ぐ後悔: 「脂肪を取りすぎてへこんだ」 → 「どのくらい取るか」「取りすぎたらどう修正するか」を言葉で説明してもらう 防ぐ後悔: 「1院だけで決めてしまった」 → 手術を伴う場合は最低2院でセカンドオピニオン、ズレたら3院目へ 3 施術当日 合意した内容で実施 当日に契約を急がない → 説明が曖昧なまま当日契約しないことが、いちばん現実的な後悔予防 4 術後3〜6か月 最終確認の目安 防ぐ後悔: 「完成まで時間がかかると知らなかった」 → ダウンタイム明け直後は最終形ではない。むくみが落ち着く3〜6か月後を 最終確認の目安にし、大事なイベントから逆算してスケジュールを組む ※ 本文の後悔パターンと防止策を時系列に並べた一般的な目安。タイプ確定・適応・リスクは医師の診察で確認してください。
図4タイプ確定→カウンセリング→当日→術後——各フェーズで後悔を先に潰す

よくある質問

クマ取りの手術(脱脂)と非手術はどう違いますか?

経結膜脱脂は眼窩脂肪を取り除く手術で、黒クマの根本原因にアプローチできる反面、ダウンタイムが1〜2週間程度あり修正が難しい。注入・レーザーは非手術で回復が早いが、タイプが合わないと効果が出ない。手術かどうかは『原因が脂肪の突出かどうか』で決まる。

ダウンタイムなしの選択肢はありますか?

青クマや茶クマには注入・レーザー系が主な選択肢で、外科手術より回復期間が短い。注入・再生注射の掲示価格は中央値93,000円(11院・2026年9月時点)で、脱脂の188,000円より下の帯にいる。ただし黒クマ(たるみ・脂肪の影)には届きにくく、『ダウンタイムなし』を優先すると改善を見込めない施術を選ぶリスクが上がる。タイプを確定してから選ぶ順番を守ること。

カウンセリングでは何を確認すればいいですか?

自分のクマのタイプと判断の根拠、提案された施術がそのタイプに合う理由、ダウンタイムの目安、修正・再手術の可能性、追加費用を含む総額。この5点を確認しておけば、後悔の芽は先に潰せます。

料金表に「クマ取り」としか書いていない院は、そのまま比べられますか?

比べられない。裏から取るのか、皮膚も切るのか、脂肪注入まで含むのか——同じ一語で、掲示価格の中央値は188,000円から530,000円まで動く。料金表に「経結膜」か「皮膚切開」の文字があるかを、まず見ます。

※このページは一般的な情報をまとめたものです。クマのタイプ判断・施術の適応・リスクの評価は医師の診察で確認してください。効果・ダウンタイムには個人差があり、その表現は医療広告ガイドラインを踏まえています。特定の施術・クリニックを推奨するものではありません。

クマ取りの総額は、術式で数倍変わる。

脱脂・注入それぞれの価格調査で、提示された金額の位置を確かめられます。

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